しとしと落ちる

創作、雑多、日記

夜のテンションでひたすら呟く。

    遠くで鈴の音のような虫の鳴き声を聞いていると、一人で布団に入っていることが落ち着かなくなる。足をもぞもぞさせると、親指の内側にできているタコが擦りあって、少し痛い。扇風機で送られる風は生温いけれど、素肌にあたるとそれなりに涼しさは感じられる。本来なら時間がかかるはずのゲームのレベル上げも、『ガンガンいこうぜ』を選択していれば勝手にやってくれるから、気づけば主人公はLv.91になっていた。私も『ガンガンいこうぜ』を選択してイージーモードで生きていきたい。でも、ゲームもリアルも、気づけばHPが赤くなっていたから、回復魔法は必須だということか。ベホマ

  今までの話のくだりが分からない方は、分からないままでいいと思う。ひたすらモンスターを倒し、経験値を得て、スキルパネルを開放させていく一連の作業に、私は今日も勤しんでいた。私自身の糧にはなっていないんだけど、それでも。裏ボス殲滅の楽しみはとっておいて、クエスト受注とクリアの寄り道の真っ最中。気づけば8月も終わりかけ。日中は照りつける日差しだけが夏を残している。安いバニラアイスより、ハーゲンダッツが食べたいと所望する。マカデミアナッツかラムレーズンの二択だけど、みんなはどの味が好きなんだろう。

  最近、知り合いが夢に出てくることが多い。なかなか会えない世の中だからか。横ばいどころか日に日に増えている数字を見ては、肩を落としていたのに。いつのまにか何も感じなくなってしまった。明日は我が身の精神で家から極力出ないようにはしているが、それが前述したゲームの成果に如実に表れているな。

  スーパーで適当に選んだ米が思いの外高額で、レシートを見た時に「!?」とパニックになったけれど、たまには美味い米が食卓に出たっていいじゃないかと落ち着かせた。結果、あまり味の違いが分からなかったので、損をした気分になる。せっかく食費を抑えていたのにと後悔すら湧いてきて、米に文句を言ってみたときに、理科の授業か何かで植物に汚い言葉を言うと枯れていく、言葉は言霊だ、と教わった記憶が蘇った。言葉は言霊。なるほど、一理ある。頑張った自分をうんと甘やかすために、私はハーゲンダッツをたくさん食べることに決めた。