愛はないよ他意はあるけど

 

  沈みたくなる気持ちを沼からすくって出勤するけど、張り付いた笑顔の自分が気持ち悪くて、なんだか自分じゃないみたいで苦しい。だけど、仕事でプライベートそのままを惜しみなく表に出す人間の方が珍しいと思うから、まだ我慢しようと思える。

  ホットミルクに蜂蜜をいれて、スプーンでくるくるかき混ぜるとき、ほんの少しだけど朝にできた空白の時間にホッとする。外を見て「寒そうだ」とかまだ便箋を切っていない封筒を眺めて「冬物のセールか」とか思って時間をつぶす。気づけば11月も半ばを迎えていて、なんだかいっきに冬が迫っていた。訪れる、なんて優しいものじゃない。私の時間は周りの時間よりゆっくりなのだ。そう簡単に、切り替えられるわけじゃない。

  朝の短い時間に本を読む。少しずつ読む方がいい。一気に読むと頭の中がいっぱいになって、すぐに内容を忘れてしまう。忘れてしまったものは、もう読まない。どうせまた思い出せなくなるから。

 

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  お手紙と一緒にこれが届いていて、とても嬉しかった。可愛いなって。とてもツヤツヤしていて、傷がなくて、よく見ると模様が違っている。お風呂に混ぜた可愛い入浴剤みたいな模様だ。これを耳にして外に出る自分を想像する。隣には、好きな人がいて……。恋人は気づいてくれるだろうか。可愛いと言ってくれるだろうか。